プロの声優やナレーターが読み上げる、耳で聴く本です!
「朗読的な・・・」という安直な感覚で視聴してみました。
確かに、家事をしながら書物を聞き流せるのはとても良いなというのが第一印象です。
目の不自由な方もこれならいろんな書物がたのしめるのかもしれないとも感じたので、きっといろんな人が使うんだろうなぁと思います。
ただ、私はちょっと違和感を覚えました。
ナレーターの方々が、とても上手に読まれるので耳心地は良いのですが、感情の入れ方とか、逆に本当にフラットに読まれている部分とか、それまでの流れの中から「え、そう読むの?」と感じてしまうことが多々あり、大袈裟かもしれませんが、文字で読むのとは、全く違う解釈のお話しになってしまうような感覚を覚えてしまいました。
また、耳から入ってくる言葉は、全て「ひらがな」であって、改行、段落間のスペース、「なぜその漢字を充てる?」というような文字使いの妙もありません。
やはり自分の心の動きで登場人物に感情移入をしていき、声には出さないものの台詞の抑揚も自分なりの捉え方で読み進めないと、ストーリーそのものは理解できるものの、その背景となる心情の変化が、すんなりと心に落ちてきませんし、文字や誌面構成から感じ取るべき情報なども「聞く」だけでは全く感知することもできませんので、そういう「楽しみ」もそがれてしまうのが残念だと思いました。
自分の趣味・嗜好で「小説」「物語」のジャンルだけを数冊聞きかじっただけなのでそんな感想になってしまうのですが、逆に、ビジネス書とかマニュアル本などは、感情移入も不要だし、聞きながら別の作業ができるのであれば、効率的で良いのかな?と思いました。
特にマニュアル本などであれば、例えばプログラミングなどは、聞きながら、作業しながらで技術を身に着けられるのかも?と思います。